携帯電話事情コラム

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基地局が近くない時あなたの携帯は?

現在では、日本国内で携帯の電波が届かないほどの田舎を見つけるのは難しくなってきました。しかし、地上波と基地局を前提とする現在の携帯は、おのずと電波の届く範囲に限界があります。例えば、山間部や海上、砂漠や一部の僻地では、必要性の有無はともかくとして、圏外となります。ところが、人工衛星を基地局とする衛星携帯電話では、このような場所でも通信が可能となります。

衛星携帯電話はこのように人工衛星との間に遮蔽物がない限りどこにいても通信が可能です。他方、屋内では、通信がしにくいというデメリットがあります。ただし、衛星携帯電話には、通常の携帯電話の世界標準通信方式GSMが利用できる機種がほとんどなので、通常の携帯を併用する必要はありません。また、SMS(ショートメッセージサービス)というメールサービスを利用して、アルファベットであれば160文字、日本語ならその半分の文字を送信する機能がついています。

なお、衛星携帯電話はどの国でも自由に利用できるわけではありません。ハンガリー、ポーランドや北朝鮮などの国では、衛星携帯電話の国内持ち込みが禁止されています。また、わが国でも、国の許可なく衛星携帯電話を国内で利用すると電波法に抵触します。従って、総務省からもらう包括免許がついた衛星携帯電話を使う必要があります。

衛星携帯電話はこのように特殊な状況にいる場合以外には利用価値はないといえますが、近辺の基地局が震災で機能マヒした場合などでの被災地での活用が期待できます。